大学紹介令和4年年頭挨拶
令和4年の新しい年を迎えました。
大過なく新しい年を迎えることができたことに感謝しつつ、年頭に当たり一言ご挨拶申し上げます。
新型コロナウイルス感染症…正直、2年前にはこれだけ先が見えない事態になるとは予想もしていませんでした。
先日、ある研究者が「10年後には明らかに、感染しても軽症で済む、いわゆる風邪コロナに変わっているでしょう。5年後となると微妙でしょうが。」との見方を新聞社のインタビューに答えて述べていました。10年か、とため息が出ました。
その記事に接する前、ギリシャアルファベット15番目の名を持つ今の「オミクロン株」は、実はギリシャアルファベット最終文字「オメガ」と名付けるべき―つまり、これが最終形―ではなかったかという海外の研究者のコメントに期待していただけに、少し落胆した次第です。
しかしながら、コロナ禍にあって、心温まる思わぬ出来事に和まされる時間を持つこともできました。キャンパスの近隣住民の方々からの寄附です。お金を置いて名乗らず帰ってしまった方、食品や生活必需品などトランクに詰めて持参してくれた方、そんな方々がいるという知らせを最初に受けたときには、少し胸が熱くなりました。おそらく、日頃から大学を行き来する学生の姿を見ながら、コロナ禍によって困ってはいないかと案じ、また、教育や地域のために頑張って勉強してくれている若者に何かしてやれることはないかという思いが募って、居ても立ってもいられず、直接大学を訪れるという行動につながったのではないかと思います。学生が地域に受け入れられ、愛されていることを知ることになりました。
私自身は学生を直接指導することから離れてずいぶん長い時間がたち、学生の頑張る姿を肌で直に感じることを忘れていました。私にとって本当に心温まる出来事でした。
思えば、日々学生と接している教員、職員の皆さんも、コロナによりご苦労されました。今現在の感染状況では対面授業が大半かと思いますが、このコロナ禍で緊急事態宣言が出される中、大学の講義をオンラインで継続するために、教職員の皆さんには大変なご苦労をいただきました。皆さんのご努力に、改めて感謝申し上げたいと思います。
さて、例年紹介していることですが、昨年末、国立大学法人評価委員会より「令和2年度に係る業務の実績に関する評価結果」が本学に伝達されました。「業務運営?財務内容等の状況」4項目についてはいずれも「順調」に進んでいるとの評価を受けたところです。その中で、「自立的な経営と持続可能な財政基盤の確立に向けた取組」において、本学が新たにキャンパス長、附属学校(園)長等をファンドレイザーとして配置し、基金獲得に向けた広報活動や関係性構築のための活動をしたことが「注目される事項」として取り上げられました。その結果が実を結んだものとして、岩見沢市から2,500万円の「教育大学学生臨時支援交付金」の寄附を受けたことが特に目を引いたようです。外部資金を獲得することが困難な大学にあって、新たな取り組みができたと思います。関係された方々には感謝申し上げます。
一方、第3期中期目標期間における「戦略性が高く意欲的な目標?計画」に関し、令和2年度の取り組みとして「ラオス教育体験プログラム」の開設が注目を受けました。令和2年度は新型コロナウイルス感染症のため、オンラインでラオススポーツ教育省一般教育局長とプログラム実施に向けた協議を行い、実施に向けた学内における準備を進めて、海外教育体験として研究発展科目に位置付けたことが「法人の機能強化に向けて積極的に取り組んでいる」との評価を得ました。
学生が実際に現地を訪れて、日本?ラオス両国の教育を現場で体験?比較することを通じて、「教育の原点」や「知るということの喜び」を改めて考えたり、「日本の教育を見つめ直して評価」したり、多様な学びとつなげることが可能な科目だという気がします。教員養成教育の上で意味ある教育体験に発展させたいものです。これも関係者の努力と協力なくしては、為し得ないことです。課題があればそれを解決しながら成果を出せるよう、共に考えていきたいと思います。
最後になりますが、第4期中期目標期間の開始が3ヶ月後に迫ってきました。そのための準備が昨年より続けられています。そして今回は新年早々、「教員養成フラッグシップ大学」選考過程でヒアリング対象になったことへの対応もあります。さらには機関別認証評価も控えています。このように、令和4年は大学として重要な出来事が続きます。関係する職員の皆さんは、年末年始の休暇もそこそこに資料の準備に取り組まなくてはならないと思います。ご苦労をかけますが、よろしくお願いします。
令和4年、コロナ禍がまだ続く中、どのような1年になるのかわかりませんが、皆さんと共に力を合わせて北海道教育大学の発展に尽くしたいと思います。皆さんのお力添えをどうかよろしくお願いいたします。
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大過なく新しい年を迎えることができたことに感謝しつつ、年頭に当たり一言ご挨拶申し上げます。
新型コロナウイルス感染症…正直、2年前にはこれだけ先が見えない事態になるとは予想もしていませんでした。
先日、ある研究者が「10年後には明らかに、感染しても軽症で済む、いわゆる風邪コロナに変わっているでしょう。5年後となると微妙でしょうが。」との見方を新聞社のインタビューに答えて述べていました。10年か、とため息が出ました。
その記事に接する前、ギリシャアルファベット15番目の名を持つ今の「オミクロン株」は、実はギリシャアルファベット最終文字「オメガ」と名付けるべき―つまり、これが最終形―ではなかったかという海外の研究者のコメントに期待していただけに、少し落胆した次第です。
しかしながら、コロナ禍にあって、心温まる思わぬ出来事に和まされる時間を持つこともできました。キャンパスの近隣住民の方々からの寄附です。お金を置いて名乗らず帰ってしまった方、食品や生活必需品などトランクに詰めて持参してくれた方、そんな方々がいるという知らせを最初に受けたときには、少し胸が熱くなりました。おそらく、日頃から大学を行き来する学生の姿を見ながら、コロナ禍によって困ってはいないかと案じ、また、教育や地域のために頑張って勉強してくれている若者に何かしてやれることはないかという思いが募って、居ても立ってもいられず、直接大学を訪れるという行動につながったのではないかと思います。学生が地域に受け入れられ、愛されていることを知ることになりました。
私自身は学生を直接指導することから離れてずいぶん長い時間がたち、学生の頑張る姿を肌で直に感じることを忘れていました。私にとって本当に心温まる出来事でした。
思えば、日々学生と接している教員、職員の皆さんも、コロナによりご苦労されました。今現在の感染状況では対面授業が大半かと思いますが、このコロナ禍で緊急事態宣言が出される中、大学の講義をオンラインで継続するために、教職員の皆さんには大変なご苦労をいただきました。皆さんのご努力に、改めて感謝申し上げたいと思います。
さて、例年紹介していることですが、昨年末、国立大学法人評価委員会より「令和2年度に係る業務の実績に関する評価結果」が本学に伝達されました。「業務運営?財務内容等の状況」4項目についてはいずれも「順調」に進んでいるとの評価を受けたところです。その中で、「自立的な経営と持続可能な財政基盤の確立に向けた取組」において、本学が新たにキャンパス長、附属学校(園)長等をファンドレイザーとして配置し、基金獲得に向けた広報活動や関係性構築のための活動をしたことが「注目される事項」として取り上げられました。その結果が実を結んだものとして、岩見沢市から2,500万円の「教育大学学生臨時支援交付金」の寄附を受けたことが特に目を引いたようです。外部資金を獲得することが困難な大学にあって、新たな取り組みができたと思います。関係された方々には感謝申し上げます。
一方、第3期中期目標期間における「戦略性が高く意欲的な目標?計画」に関し、令和2年度の取り組みとして「ラオス教育体験プログラム」の開設が注目を受けました。令和2年度は新型コロナウイルス感染症のため、オンラインでラオススポーツ教育省一般教育局長とプログラム実施に向けた協議を行い、実施に向けた学内における準備を進めて、海外教育体験として研究発展科目に位置付けたことが「法人の機能強化に向けて積極的に取り組んでいる」との評価を得ました。
学生が実際に現地を訪れて、日本?ラオス両国の教育を現場で体験?比較することを通じて、「教育の原点」や「知るということの喜び」を改めて考えたり、「日本の教育を見つめ直して評価」したり、多様な学びとつなげることが可能な科目だという気がします。教員養成教育の上で意味ある教育体験に発展させたいものです。これも関係者の努力と協力なくしては、為し得ないことです。課題があればそれを解決しながら成果を出せるよう、共に考えていきたいと思います。
最後になりますが、第4期中期目標期間の開始が3ヶ月後に迫ってきました。そのための準備が昨年より続けられています。そして今回は新年早々、「教員養成フラッグシップ大学」選考過程でヒアリング対象になったことへの対応もあります。さらには機関別認証評価も控えています。このように、令和4年は大学として重要な出来事が続きます。関係する職員の皆さんは、年末年始の休暇もそこそこに資料の準備に取り組まなくてはならないと思います。ご苦労をかけますが、よろしくお願いします。
令和4年、コロナ禍がまだ続く中、どのような1年になるのかわかりませんが、皆さんと共に力を合わせて北海道教育大学の発展に尽くしたいと思います。皆さんのお力添えをどうかよろしくお願いいたします。
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令和4年 年頭
北海道教育大学長 蛇穴 治夫
北海道教育大学長 蛇穴 治夫