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NEWS(お知らせ)釧路校理科分野の学生が博物館等と連携した自然科学実習をおこないました

2017年6月20日

北海道教育大学釧路校 学校カリキュラム開発専攻理科分野では、特色のある専門科目の一つとして、道東の研究機関や市民グループと連携した「自然科学実習」を開講しています。
 今年度の本実習では3年生18名が5月26日(金)?28日(日)に北海道大学厚岸臨海実験所で臨海実習を、6月10日(土)には足寄動物化石博物館と本別公園?「森と川の舎(もりとかわのいえ)」で博物館展示等を活用した実習を行いました。このうち、6月10日(土)の実習の様子についてご紹介します。
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 1.足寄動物化石博物館

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写真1 足寄動物化石博物館の入口に向かう学生たち

(右に見えるのは化石海棲哺乳類、デスモスチルスの原寸大生体復元像)

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 はじめに実習を行ったのは足寄動物化石博物館です(写真1)。足寄動物化石博物館は、新生代の海棲動物化石の研究?資料保存?普及教育に特化した博物館で、足寄町に分布する約2900万?2400万年前の地層、川上層群茂螺湾層(かわかみそうぐん?もらわんそう)から産するデスモスチルス類(束柱類)?クジラ類のほか、約1800万?1200万年前にかけて北太平洋地域に棲息していたデスモスチルスの復元に関する展示など見どころが多く、オリジナル教材による化石のクリーニングやレプリカづくりなどの体験型普及教育プログラム「化石体験」も充実しています。
 博物館に到着後、学生たちは事前レポートで出題された化石標本の展示コーナーがどこにあるのか把握するため、展示を一通り見学し、つづいて、展示コーナーごとに解説担当班を割り当て、事前レポートの内容について、展示解説の実演を行いました(写真2)。

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写真2 学生による展示解説の様子


     写真3 新村学芸員から「化石体験」用教材の素材について説明を聞く学生たち

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その後、同館の新村龍也学芸員より、デスモスチルスの骨格の復元史や足寄町から発見された歯のあるヒゲクジラ、アショロカズハヒゲクジラの復元などの展示の見どころや「化石体験」用の教材開発について解説をいただきました(写真3)。
 最後に学生たちは、展示されている古生物や教育プログラムの内容について再確認を行い、足寄動物化石博物館を後にしました。?
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2.本別公園?森と川の舎(もりとかわのいえ)


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写真4 「森と川の舎」の新津和一会長と会員の方々への挨拶の様子

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 次に向かったのは、本別町の中心部より東方に位置する本別公園です。本別公園内には地元の市民グループ「森と川の舎」(会長:新津和一氏)が運営するミニ化石博物館「森と川の舎」があります。同館には新津会長により40年以上前から本別公園とその周辺で採集されてきた多数の化石標本が展示されており、開館日である5?10月の日曜?祝日には同会会員による展示解説のほか、公園内の自然解説ガイドも行っています。今回は土曜日の訪問でしたが、ご好意により特別に開館していただきました(写真4)。
 館内で新津会長より本別公園周辺に分布する約300万年前の地層、本別層螺湾礫岩砂岩部層(ほんべつそう?らわんれきがんさがんぶそう)から採取されたタキカワカイギュウなどの海棲哺乳類化石やタカハシホタテなどの貝類化石などに関する解説をいただいた後、公園内に露出する地層の観察に向かいました(写真5)。

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 写真5 新津会長による説明を聞きながら地層の観察をする学生たち

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学生たちは1年生後期の「地学基礎実験」での地層観察実習を思い出しながら、堆積物粒度表を片手に地層の厚さや粒度の変化を観察し、ノートに記録しました。

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実習を終えて


 小?中学の学習指導要領では、各教科や「総合的な学習の時間」での博物館等の社会教育施設の活用を定めています。また、「博学連携」を目的に、全国各地の博物館では学芸員がさまざまな工夫をして学校教育で活用可能なプログラムや教材を開発しています。しかしながら、多くの場合、学校による博物館の利用は遠足等での見学のみか、「博学連携」をうたっていても、すべて博物館側に丸投げといった状況にとどまっているように思われます。
 今回の実習では、単に博物館の展示を通じて道東に棲息していた主な古生物について知見を深めるだけではなく、博物館の展示や教育?普及プログラムをどのように学校教育に活用できるか考えることを目的としています。
 最後に、今回の自然科学実習を実施するにあたり、足寄動物化石博物館の澤村寛館長?新村龍也学芸員、ならびに森と自然の舎の新津和一会長と会員の方々には多くのご協力をいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。


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