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NEWS(研究活動)芸術?スポーツビジネス専攻教員等の研究論文が,国際的学術雑誌「Health Informatics Journal」に掲載されました

2025年10月28日

 岩見沢校芸術?スポーツビジネス専攻?鈴木哲平准教授等の研究論文「Impact of health information on medical, dental, and long-term care costs for patients with type 2 diabetes utilizing care insurance(介護保険を利用する2型糖尿病患者の医療費、歯科費、長期介護費に対する健康情報の影響)」https://doi.org/10.1177/14604582251382033) が、国際学術誌 Health Informatics Journal(Impact Factor:2.3)に掲載されました。

 本研究では、糖尿病患者の医療費?歯科費?介護費の将来予測に関して、機械学習を用いて包括的に分析し、予防や資源配分に役立つ知見を示しました。

研究の概要

背景と目的

 2型糖尿病の増加とそれに伴う医療費の負担が高まる中、特に介護保険利用者において、将来の費用に影響する要因を明らかにすることが重要である。医療費、介護費、歯科費用といった複数の費用領域を同時に予測した研究はこれまでほとんどない。本研究では、2型糖尿病患者を対象に、翌年度の医療費?歯科費?介護費を予測し、前年の健康情報に基づいて主要な予測因子を特定することを目的とした。

方  法

 北海道岩見沢市の介護保険利用者データに対し、ランダムフォレスト、ブーステッドツリー、ニューラルネットワークの3種類の機械学習モデルを適用した。入力変数には、前年の医療費、歯科費、介護費、サービス利用パターン、および糖尿病の状態を含めた。

結  果

 2019年の医療費モデルでは、74歳以下の対象者において、ブーステッドツリーが最も高い予測精度を示し(決定係数 ?2=0.46、RMSE = 151,804円)、介護費用は前年の介護費(約40%)と施設サービス利用(30?50%)に影響されることが明らかになった。また、歯科費用は前年の歯科支出によって予測された。

結  論

 前年の医療費は翌年の医療費に強く影響し、介護費用は前年の介護支出や施設利用に依存することが確認された。これらの定量的関係は、医療費の最適化に関する示唆を与えるとともに、慢性疾患を抱える高齢人口に対する予防的施策やケアシステムの設計を支援するものである。
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